名刺とSNSのアカウントだけで起業すると、初めてのお客様から届く料金や場所の質問に、毎回メッセージで答えることになります。起業したばかりの時期は、ホームページに何を載せ、いくらかけて作ればよいかを判断する材料が少ないため、ホームページの準備が後回しになりがちです。
この記事では、起業時のホームページが必要な理由、最初に載せる内容、作り方と費用、使える補助金、避けたい失敗を解説します。記事を読めば、自分の事業に合うホームページの規模と作り方を判断できます。
起業時のホームページは、最初から大きく作る必要はありません。お客様が申し込む前に確かめたい情報を少ないページにまとめ、事業の成長に合わせて育てていくのが基本です。
目次
起業したばかりの事業にホームページが必要な理由

SNSや予約サイトで集客できていても、ホームページがあると事業の情報を自分の言葉で1か所にまとめられます。起業したばかりの事業がホームページを持つ主な理由は、以下の3つです。
- 事業の実在を確かめてもらえる
- 料金や場所などの基本情報を1か所にまとめられる
- 問い合わせと予約の窓口を自分で持てる
起業したばかりの事業は、お客様や取引先にとって初めて名前を聞く相手です。ホームページに事業者の名前、所在地、事業内容が載っていれば、初めてのお客様は事業が実在するかを確かめられます。
例えば、まつげサロンを開いた場合、Instagramで施術写真を見た初めてのお客様は、予約の前にメニューごとの料金、施術にかかる時間、サロンの場所を確かめようとします。SNSの投稿は新しい順に流れていくため、料金や場所のような基本情報は投稿の中から探しにくいのが難点です。
ホームページに基本情報をまとめておけば、SNSのプロフィールにホームページのURLを載せるだけで、お客様を必要な情報へ案内できます。
予約サイトやSNSでは、情報の見せ方が各サービスのルールに左右されるのが実情です。ホームページに問い合わせフォームや予約の案内を置いておけば、問い合わせの受け方を事業者自身で決められます。
起業時のホームページを作る前に決めておくこと

作り始めてから目的やお客様像を考えると、ページの内容が何度も変わり、制作の手間も費用も増えます。起業時のホームページを作る前に決めておきたいことは、次の3つです。
- ホームページの目的を1つに絞る
- 最初に届けたいお客様を決める
- 公開後にホームページを更新する人を決める
ホームページの目的を1つに絞る
ホームページの目的は、起業の時点で最も増やしたいお客様の行動を1つだけ選んで決めます。予約を増やしたいサロンなら予約ボタン、法人のお客様と取引したい事業なら問い合わせフォームというように、目的によってページの中で目立たせる場所が変わります。
目的が複数あると、トップページで何を先に見せるかが決まりません。最初は目的を1つに絞り、事業が軌道に乗ってから採用やオンライン販売などの目的を足していく方が、ページの構成はぶれにくくなります。
法人のお客様との取引を目的にするホームページの費用相場や作り方は、以下の記事で解説しています。
» BtoBサイト制作完全ガイド:費用相場と成果を出すコツ
最初に届けたいお客様を決める

最初に届けたいお客様は、年齢や性別の大きな区分ではなく、どのような悩みを持ち、何を確かめてから申し込むかまで決めます。例えば産後の体の不調に向けた整体院なら、初めて来院を考えるお客様が、施術者の経歴や子ども連れで来院できるかを確かめる場面が想定できます。
お客様が確かめたい内容は、ホームページに載せる文章と写真の優先順位を決める基準です。女性向けの事業でデザインを考える手順は、以下の記事で解説しています。
» 【実例付き】女性向けデザインの作り方!配色やフォントのコツを解説
公開後にホームページを更新する人を決める
起業したばかりの時期は、メニューの追加や料金の変更、休業日のお知らせなど、ホームページの情報が変わる機会が多くあります。事業者自身が更新するのか、制作会社に更新を依頼するのかを先に決めておくと、作り方を選びやすくなります。
事業者自身が更新する場合は、専門知識がなくても文章や写真を差し替えられる作りにすることが前提です。
起業時のホームページに最初に載せる内容

起業時のホームページは、お客様が申し込む前に確かめたい情報がそろっていれば、少ないページ数で始められます。最初に載せたい内容は、以下の4つです。
- トップページで事業内容をひと目で伝える
- サービスの内容と料金を条件まで載せる
- 事業者のプロフィールを載せる
- 問い合わせと予約の方法を載せる
トップページで事業内容をひと目で伝える
トップページは、初めてのお客様が最初に開くページです。誰に向けて、どのようなサービスを、どこで提供しているのかを、トップページを開いて最初に表示される画面で伝えます。
「毎日に彩りを」のような抽象的な言葉だけでは、お客様は何の事業なのかを判断できません。「〇〇駅近くの女性専用ネイルサロン」のようにサービスの種類と場所を具体的に書けば、お客様は自分に関係のある事業かどうかをすぐに判断できます。
サービスの内容と料金を条件まで載せる

サービスの内容と料金は、お客様が申し込むかどうかを決めるための基本情報です。メニュー名と金額だけでなく、1回にかかる時間、初回限定価格の条件、回数券の有効期限まで書くと、お客様は申し込む前に総額を判断できます。
料金を載せずに「お問い合わせください」とだけ書くと、料金を知りたいだけのお客様は問い合わせをためらいます。料金の目安だけでも載せておくと、お客様がほかの事業者と比べる候補に加えやすくなる点がメリットです。
事業者のプロフィールを載せる
起業したばかりの事業では、事業者自身の経歴や考え方がお客様の判断材料になります。実績の件数が少ない時期でも、事業者の人柄はプロフィールで伝えられるからです。
プロフィールに載せたい内容は、以下のとおりです。
- 顔写真
- 起業したきっかけ
- 保有している資格と経歴
- サービスで大切にしていること
例えばマンツーマンのメイクレッスンを始めた場合、申し込みを考えているお客様は、講師の経歴や教え方を確かめるためにプロフィールを読みます。
問い合わせと予約の方法を載せる
問い合わせと予約の方法が見つからないと、お客様はホームページを読み終えても申し込めません。問い合わせフォーム、電話、LINEなど、事業者が受け付けている方法を、どのページからでも確認できる位置に置きます。
店舗やサロンを構える事業なら、住所、最寄り駅からの道順、営業時間、定休日もあわせて載せましょう。自宅の一室でサロンを開く場合は、詳しい住所を予約が確定したお客様だけに伝える方法もあります。
女性向けの事業で集客につながるホームページの作り方は、以下の記事で詳しく解説しています。
» 【事例あり】女性向けホームページ制作で集客・売上を伸ばすコツを解説
起業時のホームページの作り方と費用

起業時のホームページを作る方法は、大きく2つに分かれます。どちらを選ぶかは、使える予算と、事業者自身が制作にかけられる時間で判断します。
- ホームページ作成サービスで自分で作る
- ホームページ制作会社に依頼する
ホームページ作成サービスで自分で作る
ホームページ作成サービスは、用意されたテンプレートに文章と写真を入れて、ホームページを公開できるサービスです。制作会社に依頼するより費用を抑えられるため、起業したばかりで予算が限られている時期に向いています。
自分で作る場合は、ページの構成、文章の作成、写真の撮影をすべて事業者自身が行います。テンプレートを使うと、同じ業種のほかの事業者と似たデザインになりやすい点にも注意が必要です。
ホームページ制作会社に依頼する
ホームページ制作会社に依頼すると、構成の設計からデザイン、公開までを任せられます。制作会社のヒアリングを通して、お客様像や事業の強みを言葉にしてから作れる点が、自分で作る場合との大きな違いです。
依頼先を比べるときのポイントと、依頼する前に準備しておきたいことは、以下の記事で解説しています。
» 失敗しない!ホームページ制作会社の選び方と事前準備
Start by Designのホームページ制作の料金は、以下の表のとおりです。
| プラン名 | 料金 | ページ数 | 実装方法 | 納期 |
| LPプラン | 15万円〜 | 1ページ | STUDIO | 3週間程度 |
| ベーシック | 36万円〜 | 5ページ | STUDIO | 2か月半〜 |
| スペシャル | 55万円〜 | 10ページ | WordPress | 3か月半〜 |
LPとは、1ページで1つのサービスを紹介するホームページのことです。STUDIOとWordPressは、どちらもホームページを作るためのツールです。ベーシックとスペシャルには、公開後に文章や写真を管理画面から更新できるCMS機能、お問い合わせフォーム、1か月間のアフターフォローが含まれています。
起業したばかりの時期にまず1つのメニューを紹介したい場合はLPプランが、サービス内容や料金、プロフィール、問い合わせをページに分けて載せたい場合はベーシックが1つの目安です。
公開後の運用を任せる場合は、制作費とは別の費用が必要です。Start by Designでは、月額15,000円〜のLP運用サポート支援と、月額30,000円〜のWebコンサルティングを用意しています。
LPを公開したあとに申し込みを増やすための改善方法は、以下の記事で解説しています。
» ランディングページ改善(LPO)とCVRを高める4つの具体策
起業後のホームページ制作に使える小規模事業者持続化補助金

事業を始めたあとなら、ホームページの制作費の一部に小規模事業者持続化補助金を使える場合があります。小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画に沿って行う販路開拓などの経費の一部を補助する制度です。
制度の主な内容は、以下の表のとおりです。補助上限額や補助率、申請受付期間などの具体的な条件は公募回や申請枠ごとに定められるため、詳細は申請時点の公募要領で確認してください。
| 項目 | 内容 |
| 対象者 | 小規模事業者(例:商業・サービス業〈宿泊業・娯楽業を除く〉は常時使用する従業員5人以下) |
| 補助上限 | 公募回・申請枠ごとに設定(一般型・通常枠では50万円とされている回があり、特例により上乗せされる場合もある) |
| 補助率 | 公募回・申請枠ごとに設定(一般型・通常枠では原則3分の2とされている回がある) |
| ウェブサイト関連費 | 補助対象とできる金額に上限があり、ウェブサイト関連費だけでは申請できない |
| 申請受付 | 公募回ごとに受付期間が設定される |
これから起業する方は、事業を始めてからでなければ申請できません。公募要領では、税務署に開業届を出していても、申請の時点までに事業を始めていなければ対象外とされています。また、近年の公募要領では医師、歯科医師、助産師も対象外とされているため、クリニックを開く医師の方や、助産院を開く助産師の方は申請できない可能性があります。
交付決定の前に発注・契約・支払いをした経費は、補助の対象になりません。申請には地域の商工会または商工会議所が発行する事業支援計画書が必要で、発行受付の締切は申請の締切よりも前に設定されるのが一般的です。余裕をもって商工会・商工会議所に相談しましょう。
公募の内容は回ごとに変わるため、申請する前に必ず最新の公募要領を確認してください。
起業時のホームページで避けたい失敗

起業時のホームページは、公開後に成果が出ないと気づいても、作り直す予算を確保しにくいものです。起業時のホームページで避けたい失敗は、以下の3つです。
- 見た目を優先して必要な情報が抜ける
- 自分で更新できない作りにしてしまう
- 公開したまま放置する
見た目を優先して必要な情報が抜ける
ホームページの写真やデザインの雰囲気を優先すると、料金、場所、問い合わせ方法のような基本情報が後回しになりがちです。お客様がホームページを開く目的は、申し込むかどうかの判断にあります。
デザインを決める前に、お客様が確かめたい情報がすべて載っているかを確認することが先決です。
自分で更新できない作りにしてしまう

事業者自身で更新できない作りにすると、料金の変更や新しいメニューの追加のたびに制作会社へ依頼しなければなりません。依頼には手間も費用もかかるため、つい後回しになり、ホームページに古い情報が残りやすくなります。起業したばかりの時期は、料金やサービス内容を見直す機会が多いため、なおさら注意が必要です。
こうした失敗を避けるには、制作を依頼する段階で「公開後に自分で更新できるか」を確認しておくことが大切です。Start by Designでは、画面上の操作で文章や画像を変更できるSTUDIOを使い、事業者自身で更新しやすいホームページを制作しています。
実際に、更新のしにくさが原因でお悩みだった事業者様のホームページを、STUDIOでリニューアルした事例があります。
烏山けやき鍼灸・整骨院様は、店舗の移転後もホームページを更新できず、古い情報が残ったままになっていました。STUDIOでリニューアルし、事業者自身で更新しやすい作りにしています。
» 烏山けやき鍼灸・整骨院様の事例を詳しく見る
ビジョナリー国際会計事務所様は、WordPressで作ったホームページの管理が難しく、簡単な作業でも制作会社に依頼しなければならない煩雑さに悩んでいました。サーバーを持つ必要がなく、画面の操作も簡単なSTUDIOでリニューアルしています。
» ビジョナリー国際会計事務所様の事例を詳しく見る
公開したまま放置する
ホームページは、公開しただけではお客様に見つけてもらえません。SNSのプロフィールや名刺にホームページのURLを載せ、新しいメニューやお知らせを追加し続けることで、ホームページはお客様の判断材料として役立ちます。
検索からお客様を集めるホームページの作り方と、公開後の運用は、以下の記事で詳しく解説しています。
» 集客できるホームページ制作のコツと運用方法
起業時のホームページは小さく作って育てよう

起業時のホームページは、お客様が申し込む前に確かめたい情報を少ないページにまとめることから始められます。起業時のホームページで押さえたい内容は、以下のとおりです。
- 目的と最初に届けたいお客様を決めてから作る
- トップページ、サービスと料金、プロフィール、問い合わせ方法の4つを載せる
- 予算と制作にかけられる時間から作り方を選ぶ
- 事業を始めたあとなら小規模事業者持続化補助金を使える場合がある
- 公開後に自分で更新できる作りにする
最初から大きく作らず、事業の成長に合わせてページを足していけば、起業したばかりの限られた予算でもお客様に選ばれる準備を整えられます。まずは自分の事業のお客様が確かめたい情報を書き出してみましょう。
Start by Designでは、ホームページ制作の無料相談と見積もりの依頼を受け付けています。お問い合わせページから新規のホームページ制作について相談でき、2〜3営業日以内に返信が届きます(土日祝休み)。
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Start by Design合同会社 代表。Webディレクター / ブランディングディレクター。女性をターゲットとするビジネスのWeb制作・ブランディングを専門とする。11年以上の独立経験を持ち、美容・医療・ウェルネス領域での実績多数。ブランド・マネージャー資格・ウェブ解析士保有。